頚椎椎間板ヘルニアで片方の首から肩、腕、手指のつながる痛みやしびれがあります。手術が必要ですか?
上記の症状だけだとすれば脊髄の枝(神経根)の障害によるものと考えられ頚椎椎間板ヘルニアの神経根症状だと診断されます。
神経根症状にたいしては、薬物療法(消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、点滴、痛みの部位に痛み止めの注射を行うブロック療法)などにより神経の炎症を抑えることで痛みやしびれが改善します。首を回すなどの動作で痛みが増強する場合は動きを避けるため頚椎カラ-装具を用いることがあります。また頚椎牽引療法、温熱療法、干渉波療法なども有効です。ただし治癒するまでに3~4週間程度が必要になることもあります。
手術にいたることはめったにないのですが、神経根症状で片方の上肢の力が入りにくいなどの運動麻痺症状が出現した場合は手術を考慮することがあります。
そのほかの頚椎椎間板ヘルニアの神経根症状の具体例は
背中で特に肩甲骨周囲あたりから痛みを感じ始めた。
夜間の肩甲骨周囲の強い痛みのために寝られない、朝方に目が覚めてしまう。
非常に痛みが強いために首を反対の手でおさえながらの姿勢をとる方が多い。
片方の肩、腕から手指につながるようなしびれや痛みが出てきた。
天井を見上げ首を後方へのけぞる姿勢で痛みが増強する。
片方の上肢の力がはいりにくく、握力が低下する。
などです。