骨粗鬆(しょう)症にならないようにするためには、若い年齢から気をつけていかなければならないのでしょうか?
その通りです。生涯を通じて骨粗鬆症の予防に取り組むのが重要です。特に10代の思春期のカルシウム摂取量は、その人の最大骨量を左右すると言えます。カルシウムを積極的にとり、バランスのよい食事を心がけましょう。無理なダイエットは禁物です。20代以降では、喫煙は骨だけでなく、全身の健康にも害がありますので気をつけて下さい。妊娠・授乳期にも適量のカルシウムをとることが必要です。女性は40歳過ぎから骨の量が減少していきます。カルシウムの摂取や適度な運動などを心がけるのはもちろんのこと、ほかの病気の影響で骨量が低下することがあるため、定期的な検診を行うのも大事かと思われます。50代で多くの女性はこの時期に閉経を迎え、骨量が急激に減っていきます。60代では加齢とともに骨量は減り、強度も弱くなっていきます。70代以降では転倒・骨折を予防するため、住まいの安全性を一度見直しましょう。50代以降のすべての年齢でカルシウムをしっかり摂取し、からだを動かし、ウォーキングや体操などの適度な運動を心がけることが重要です。1日に1回は外出し、歩くことは大切で、1日30分程度合計8000歩を目安に歩くことをお勧めします。骨粗鬆症は、骨や筋肉を鍛えることで予防できますし、もしすでに骨粗鬆症になっていても、努力すれば骨量を少しずつ回復させることも可能です。また運動することで転倒しにくくなり、骨折を予防することもできます。ですから60代、70代から運動を始めても決して遅すぎることはありません。