病院で腱板断裂と診断されました。手術が必要ですか?
腱板断裂の場合でも、痛みの原因は腱板断裂に合併した肩峰下滑液包炎であることが多く(夜間痛の訴えが多いです)、当クリニックではエコ一ガイド下で肩峰下滑液包にブロック(エコ一をみながら痛みの原因の場所に確実に注射針を誘導し薬液を入れます)を行い痛みをやわらげます。痛みがひどいときはステロイド剤と局所麻酔剤を注射しますが、痛みが軽減してくればヒアルロン酸の注射に変えます。腱板のすべてが断裂することは少ないので、残っている腱板の機能を賦活(ふかつ)させる腱板訓練は有効です。上記の保存加療で断裂部が治癒することはありませんが、約70%の方は症状が軽快します。
保存加療で肩関節痛と運動障害が治らないときは、手術を行います。
ただし若年者における外傷性断裂やスポーツによる断裂に対しては、手術を行うことが多く、その際には当クリニックでは肩関節専門病院を御紹介します。