テニスでふくらはぎの肉離れを起こしました。どれくらいでテニスへの復帰は可能でしょうか?
テニスでは、ふくらはぎの内側の筋肉(内側の腓腹筋:ひふくきん)の足首に近いところが断裂することが多くあります。この筋肉が断裂すると、その断裂部を中心に血腫(けっしゅ:血のかたまり)が形成されます。
当クリニックでは、受傷後最初の診察で超音波診断装置(エコ一)検査を行ないます。その際に筋の断裂や血腫が認められた場合は、その後の診察でもエコ一で経過観察を行います。血腫は、ほとんどが自然に吸収されていくので、その後血腫が周囲組織に吸収され、断裂筋肉が修復・回復したのをエコ-で確認した時点でスポーツ復帰とします。
その時期に関しては個人差がありますが、断裂筋肉の回復や血腫の吸収には、受傷後約4~8週間かかるることがあります。十分な断裂筋肉の回復や血腫の吸収がなくスポーツに復帰すると、再発の恐れがあります。
本格的にスポーツに取り組んでおられる方は、スポーツを始める前に脚の太さや筋力を測定してもらいましょう。健側(けんそく:肉離れをしていない側)との差が大きければ、筋肉のアンバランスを起こし再発の原因となります。